2012年01月13日

チーズの王様 × ハンニバル

チーズの王、王のチーズと呼ばれるチーズがあります。





「Brie de Meaux」
(ブリ・ド・モー)


コクがあり、まろやかな風味と品のある香り、その美しい姿と三拍子揃ったエレガントなチーズ。

ある逸話で、生来の食いしん坊として知られるルイ16世は、逃亡の途中ヴァレンヌという町で馬車を止めたばかりに、革命派の手に落ちてしまうのですが、その訳がブリを求めようとしたためとも、また捕らえられた後連行された町長の家で、ブリを所望したとも伝えられています。

命と引きかえとは、それ程価値のあるチーズだったという事でしょうか。


さらに昔々のチーズコンクールで、60を越えるチーズの中で全票一致で第1位となったのがブリでした。

その時オーストリアの宰相メテルニッヒが、

「ブリこそチーズの王であり、最高のデザートである」と言ったとか…


また数々の詩にもうたわれています。

例えばルイ12世の父オルレアン公は、

「いとしいお方よ、貴女にお贈りするのは、私が真心を込めて選び抜いたブリ・ド・モー。美味この上ないブリ・ド・モー………」

と口説きにもブリを使うほど(笑)。



さてさて、その偉大なチーズブリと合わすお酒。

定番でいくと同じ地域ブルゴーニュの赤が良いらしいです。
ボルドーではポムロールが良いとか。

そのポムロールを代表する超有名ワインと言えば、映画「羊たちの沈黙」シリーズに出てくるハンニバル・レクター博士が愛する「シャトー・ペトリュス」があります。

超特級格付けと共に、超高級でも知られています。
(とあるレストランでは20数万円だとか…)

なんと!
そのペトリュスの空樽で熟成させたシングルモルトがあるのです。



“BOWMORE 1996 for Murray Mćdavid”

わかりますか?
「Chateau Petrus(シャトー・ペトリュス)」
の文字が。




このシングルモルトを飲みながら、ブリを味わえば…

なんとも強引なもっていきかたですが、なかなか面白いマリアージュだと思います。


興味のある方は是非是非…  


Posted by THE BARMAN at 21:13Comments(1)BARの食べ物